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湯桶丸
【ゆとうまる】


那賀郡木頭(きとう)村と海部郡海南町にまたがる山。標高1,372.0m。山頂はわずかに木頭村側にあり,甚吉森と並び海部山系のほぼ中央に位置する。頂上は広葉樹の低木に覆われ展望はあまりきかないが,ブッシュの間から剣山地や,南の土佐の山々を望むことができる。頂上から西へ張り出した尾根の北西側に,大規模な土崩れがある。山名にそぐわず,山の形は三角である。湯桶谷の山腹は天然スギを含む原生林が残されていたが,下部からしだいに伐採されている。ブナ・カエデ・モミなども見られ,スズタケの密生もある。ニホンカモシカの数少ない生息地でもある。登山コースは,国道195号の栩谷口から南川林道を進み,大谷川林道の終点まで入り,飯場跡から直登ぎみに稜線目指して登り,神戸丸からの縦走路に出て南西にたどり,最後の急登を経て山頂に達する。所要時間は約3時間。ほかに海部郡側からは国道193号の皆ノ瀬から,海部川の支流槙木屋谷をつめて登るコースもある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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