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雨滝山
【あめたきやま】


大川郡大川町富田中と同郡津田町津田の町境にそびえる山。標高253m。山頂の約200m西は同郡寒川(さんがわ)町となる。山名は雨乞伝説に由来するといわれるが,雨滝山と東約2kmにある火山(ひやま)が争った伝承もあり,古くから旱魃に悩まされていたことがうかがえる。山は北東側が急傾斜で,約1.5kmで津田町の津田湾岸に達するが,南西側はなだらかな丘陵から平野へ続く。山頂には,室町期に讃岐を支配した細川氏の家臣で,応仁の乱で活躍した安富氏が築いた山城,雨滝城の跡が残る。南西の丘陵地を中心に雨滝山遺跡と総称される多くの古墳・遺跡群が残り,一帯が東讃の古代文化の中心であったことを示す。地質は,山麓は花崗岩,山頂付近は火山性の岩石が分布し,安山岩の中にざくろ石が含まれることで知られる。山頂には航空灯台の跡もあり,春には桜が美しく,津田町側山麓には金毘羅社や泉聖天尊もあることから,ハイキングなどでにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7606604