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高尾山
【たかおやま】


讃岐山脈の西端にあり,三豊郡大野原町と豊浜町の境にある山。標高495.5m。和泉砂岩層からなる。山上からは,大野原町・豊浜町が一望でき,遠く観音寺市,瀬戸内海の燧(ひうち)灘を望むことができる。高尾山のふもとには,北向観音として霊験あらたかな高尾観音(高尾千手院)があり,特に,夏祭りには,近郷近在の人々でにぎわう。高尾千手院は,菅原道真が讃岐の国守であったころ参詣したという伝えがある。裾野周辺には,高尾集落があり,稲作や野菜栽培が行われる。また,この周辺には,大小の溜池が多く点在する。山の東には,標高911mの雲辺寺山がある。雲辺寺は,四国霊場八十八か所第66番札所である。当山との山麓にマルチプルアーチ式の豊稔池や五郷ダム,また,江戸初期大野原開拓に当たった平田与一左衛門によって築造された井関池があり,大野原町の田畑を潤している。2つの山あいの県道を上ると,延長400m・幅員7mの曼陀トンネル(昭和38年完成)があり,徳島県池田町に通じる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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