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目黒川
【めぐろがわ】


宇和島市南東部滑床渓谷に源を発し,松野町南部を経て,高知県西土佐村西部を下り,四万十川に合流する川。延長約30km,うち愛媛県の流路は約16km。主な支流に国木谷川(2.7km),家地(やじ)川(7.5km)などがある。流域の大字目黒は,明暦3年吉田藩が宇和島藩より分封されるにあたり吉田藩領となった所である。翌明暦4年より宇和島藩との間に山境争いが発生し,寛文5年幕府の裁くところとなった。目黒の建徳寺には,幕府の裁断資料として作成された木彫の山型模型図が保存されている。目黒川は山間渓谷を流れる清流で,アメノウオ・ウグイ等の川魚が多い。支流の藤生川(ふじがおがわ)では滑床養鱒組合がニジマス・アメノウオなどの養殖をしている。目黒川流域の集落は河岸段丘上に立地するものが多く,段丘上には灌漑水がひかれ,水田開発が進んでいる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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