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片坂
【かたさか】


高岡郡窪川町と幡多郡佐賀町を結ぶ坂道。国道56号が通る。山地が直接海に臨む高知県南西部の交通路は,海岸を避けて山間部の谷沿いや鞍部越え,尾根伝いに発達していた。そのため高南台地は高知方面と幡多地方を結ぶ交通の要衝となっているが,東・北・南に比高300m程度の坂道があり,西方だけに落差がない。この台地の南北の交通路には,北に久礼坂,南に片坂の交通困難な急坂があり,高知~幡多方面間の交通上の大きな障害となっていた。昭和43年から同46年にかけて本格的な道路改修が行われ,標高250mほどの峠から等高線に沿って大きく迂回する旧道に対し,第1片坂トンネル(全長98m),第2片坂トンネル(全長137m),第3片坂トンネル(全長62m)の3本のトンネルと,第1市野瀬橋(全長90m),第2市野瀬橋(全長100m)の2本の橋が建設された。この結果,経路の短縮化,道路の近代化が果たされ,交通上の障害が緩和された。国鉄中村線は窪川台地と海岸部の連絡をループ式トンネルで結んでいる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7606935