日下川
【くさかがわ】

１級河川仁淀川水系の支川。仁淀川下流部右岸の１支流。流路延長13.3km，流域面積36.77km(^2)。佐川町加茂に源を発し，日高村の中心部を東流し，小村地区で仁淀川に合流する。道路交通が発達していなかった時代は，流域部の物資を吾川(あがわ)郡伊野まで運搬する水運要路として重要な存在であったが，仁淀川本流の河床の高まりで，河床勾配が1,000分の1～3,000分の１ときわめて緩く，流域一帯の日下平野は古来，大氾濫の被害を受けていた。昭和57年２月，この浸水時間を短縮して内水被害の大幅な軽減を図るため，日下川支流の戸梶川と日下川合流点付近を始点とする全長4,997.5m（うちトンネル部は4,464.5m，最大通水量毎秒130m(^3)）の，放水路トンネルとしてはわが国最大級の日下川放水路が完成した。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7606957