100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

折口川
【おりぐちがわ】


出水(いずみ)郡野田町久木野の丘陵に源を発し,大丸・受口の集落を西流して,阿久根市の丸内集落で支流の大下(おおじも)川,陣之尾(じんのお)で内田川を合し,折口集落を貫流して東シナ海に注ぐ河川。延長約12.1km。旧折口村の主要河川であったのでこの名称がある。本流・支流とも水源地が40~50mの段丘堆積物からなる小丘陵であることと,川足が短いことのために水量に乏しく,流域の水田は天水に頼る度合が大きい。そのため,しばしば旱害を受けたが,なかでも,昭和9年の旱魃の被害は大きく,そのため翌年,丸内丘陵の迫地を利用して,県費による2つの溜池がつくられた(昭和10年3月着工・5月竣工,貯水量281.124立方尺,経費4,134円80銭)。この溜池の必要性は,現在も変わらないが,河岸段丘性の堆積物からなる丘陵地に作られているために漏水がひどく,1つの溜池は使用不能であり,灌漑用水の不足は,今なお,地域民の大きな悩みである。河口の北側海岸は,約2kmの砂丘地帯で,海水浴場がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7608187