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新川渓谷
【しんかわけいこく】


天降(あもり)川中流域に位置し,塩浸(しおびたし)・安楽・妙見などの温泉を含む,約6kmの渓谷地帯。姶良(あいら)郡隼人町と牧園町に属する。天降川が姶良カルデラ北方のシラス台地に達し,その下刻作用が上層の軟らかいシラス層から下層の溶結凝灰岩にまで達する。両岸が断崖絶壁をなし,清流が奇岩の間を流れる景勝の地である。当渓谷には霧島火山の温泉が豊富に湧出し,狭い河岸に沿って上流から塩浸・ラムネ・日之出・新川・安楽・妙見の新川温泉郷をつくっている。春のサクラやイワツツジ,初夏の若葉,夏の若鮎,また河岸に鳴くカジカ,秋の紅葉などが観光客の旅情を慰め,都塵を洗うに好適な所である。昭和42年国道223号が通り,日にバスが数十回通行し,交通の便が非常によい。鹿児島市から約1時間半,国鉄隼人駅から約30分の地である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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