役勝川
【やくがちがわ】

通称やんがち川（役勝(やんがち)集落を貫流することにちなむ）。大島郡瀬戸内町の烏帽子岳北側斜面に源を発し，東流して住用(すみよう)川に合流，住用湾に注ぐ河川。延長約13km・認定流路6.1km，流域面積45.3km(^2)。流路の大半は，古生層の壮年期性山地を開析して流れる急峻なＶ字谷で，支流の発達も少ない。平地は上役勝（新村）から中役勝にかけての河岸段丘を伴った小谷底平地と河口部の下役勝周辺の小さな扇状地だけである。河口は，住用川と合して堆積が盛んで，新たな扇状地が形成されつつあるが，現在は湿地帯でマングローブの景観がみられる。なお，中役勝から上役勝の流域は，ポンカンなどの産地となっている。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7608325