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天願川
【てんがんがわ】


沖縄本島中部,石川市山城に源を発し,具志川市を経て金武(きん)湾に注ぐ2級河川。河川延長13.3km・流域面積30.96km(^2)・最大幅員49mで大川とも呼ばれる。源流は県企業局天願ダム(貯水容量125万t)で,上流は琉球石灰岩や名護層が露出する標高60~80mの台地上を南東流し,具志川市栄野比で支流の栄野比川・楚南川を合わせる。栄野比から川崎にかけては,北西から南東に走る断層に沿って流れ,川崎で川崎川(河川延長5.0km・流域面積12.2km(^2))を合流する。安慶名(あげな)城跡から天願集落にかけては蛇行して北東流する。城跡付近には川崎ポンプ場・天願浄水場があり,生活用水・工業用水を供給している。天願集落南東の主要地方道沖縄石川線に天願橋(一径間単純合成桁橋,橋長40.7m・幅員14.5m)が架かる。流路は再び南東流し,河口付近でヌーリ川(河川延長3.8km・流域面積3.9km(^2))を合流し金武湾へ注ぐ。下流域は水量も豊富で古くから農地が開け,河口付近には灌漑用水を取った集水堰(宇堅ダム)が残っている。近年流域の開発につれて河川の汚染が進み,昭和55年度の汚濁値は10.1ppm(基準値は5.0ppm)である。河口には港原海浜公園(面積25.1ha),港原港の建設が計画施行中である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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