すし手帳 白身など 251 あいなめ つややかに澄みきった身はうら若い女性の肌を連想させて、「鮎魚女」と当てた字がいかにもふさわしい。そっと弾むような、若々しい歯ごたえ。見た目以上に豊かな脂を含んでしっとりとやわらかく、清淡な甘さがふんわりと舌に残る。味を生かすには塩を振るか、あるいはぽん酢が向いている。地方名「あぶらめ」「あぶらこ」からも推察できるように、白身ながらアイナメは脂が多い。それだけ鮮度の落ちるのが早いから、握りで食べられるのはなかなか貴重だ。関東の旬は春。ほかに春?夏、冬?春を旬とする地域もある。 東京書籍「すし手帳」JLogosID : 8003013