REIT（米国）
【りーと;べいこくりーと】

REIT/Real Estate Investment Trust

Real Estate Investment Trustの略称。不動産投資信託と訳される。米国において1960年の内国歳入法改正によって創設された。当初から今のように巨大なマーケットであったわけではなく、1990年代初めから急速に拡大し、1990年に55億5100万ドルだった時価総額は、わずか5年後の1995年には499億1300万ドルと9倍になった。米国では、1990年代初めの金融危機において、銀行の不良債権処理に伴う抵当権実行、保険会社の損切り売却やLP（Limited Partnership）の崩壊などがあり、不動産マーケットが悪化した時期があったが、この時期にREITが不動産を購入していくことで、米国のREIT、さらには米国の不動産マーケットが回復していった。
米国のREITは通常の株式会社や会社型信託・社団法人であり、これらの会社が法人税法上、REITという属性を満たした場合にREITとして認められるに過ぎず（属性型）、投資信託法に則り会社法上の会社組織とは別組織である日本のJ-REIT（分離型）とは設立根拠に違いがある。米国ではREIT同士の合併・M＆A、私募ファンドによるREITの買収（非公開化）などが頻繁に行われてきたが、背景にはこうした違いも関係している。

(c)2011　Mitsubishi UFJ Trust and Banking Corporation

日経BP社 「プロフェッショナル用語辞典　不動産ビジネス」 JLogosID : 8524160