広西[中国地方] 角川日本地名大辞典

広瀬とも書く。袋川中流左岸に位置する。地名は河の広い瀬に由来するという。丘陵上からは30基の古墳が確認される。古代の官道が通っていたと伝えられる。「広西民談記」によれば，隣接する玉鉾の等ケ坪廃寺跡はもと当地内に属したが，往古に玉鉾に譲ったという。玉鉾に接する地域には，堂々・堂免などの地名が残る。また西北には大寺があったが，戦国期に甑山城に拠った山中鹿介に焼打ちされて廃寺となったと伝承し，地内にも宮土居・寺土居の区分が残る。多居乃上神社境内に鎌倉期と推定される整った宝篋印塔が大小２基ある。
【広西郷(古代)】　平安期に見える郷名。
【広西郷(中世)】　南北朝期から見える郷名。
【広西村(近世)】　江戸期〜明治22年の村名。
【広西(近代)】　明治22年〜現在の大字名。