鑓川[九州地方] 角川日本地名大辞典

遣川・鎗川とも書いた。対馬の中央部，大漁湾の北西岸に位置する。地名の由来は，「州俗もののほそながきを指して鎗と云う，此所狭谷の長きに依て名とす……川は川にあらず実に間なり，河内と云う事也」とある（津島紀事）。つまり細長い河内，すなわち鑓河内がつまって鑓川となったとしている。北の入江塩戸浜で天正14年壱岐の兵と戦う。松尾氏，佐伯氏勇戦や江福菴住職自得の強射が伝えられている。昭和39年簡易水道工事の際，弥生式土器の破片が出土した。
【やりかわ(中世)】　室町期から見える地名。
【鑓川村(近世)】　江戸期〜明治41年の村名。
【鑓川(近代)】　明治41年〜現在の大字名。