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偽ニュースサイト
【にせにゅーす】


偽ニュースサイト

 事実に基づかない偽りの情報をニュースとして配信する記事を掲載するサイトのこと。フェイクニュースサイトとも。特に意図的に「偽」を捏造し、それを「事実と誤認」させる記事・サイトを指す。広義には出典元の事実確認をせず、デマを拡散させるメディアも含まれる。
 現実を皮肉った「ジョーク記事」を掲載する「虚構新聞」などは、ジョークサイトとされるが、一見偽記事と気づかない場合も多く、実際問題としては区別がつかなくなってきている。

 偽ニュース記事は、広告収入につながるアクセス数(PV:ページビュー)を稼ぐためにセンセーショナルな内容が掲載される場合が多く、SNSなどで拡散されやすい特徴もある。たとえば差別的な記事で民族対立をあおり、意見を言いたくなるような内容に仕立て上げ、人の感情にうったえかけるものなどだ。またサイトで配信する全ての記事を偽ニュースとせず、正しい記事も多く配信することで、一見するだけでは「偽」と分からない細工をするなど巧妙になってきている。

 2016年の米国大統領選では「ローマ法王がトランプ氏を支持」などの偽ニュースが流され、選挙結果に影響を与えたとの分析もある。
 また同年パキスタンでは、国防大臣が偽ニュース記事「パキスタンシリアに軍隊を派遣した場合、イスラエルパキスタンに核攻撃する可能性がある」を真に受け、イスラエルに対して報復措置をとる準備をするというツイートをする事態があった。イスラエル国防省がすぐにツイッターでフェイク記事のことを指摘し事なきを得たが、一歩間違えれば国際紛争に発展することもある重大な問題となっている。

 日本でも2017年に「2000年にソウル観光に訪れた日本人の11歳と9歳の姉妹が強姦される事件が起き、ソウル裁判所が犯人とされる韓国人の男に一審を覆す無罪判決を出した」とのかなり具体的な内容の偽ニュース記事が「大韓民国民間報道(日本語のサイト)」というサイトに掲載された。このサイトを立ち上げた日本(東海地方)在住の男性は中日新聞(関東では東京新聞)記者の電話取材に応じ「失業中の小遣い稼ぎ。広告収入が得られればと思って」と動機を述べ、2017年1月28日付朝刊で報じた。

 偽ニュースを検証するための事実確認(ファクトチェック)は、まずその記事内容の出元を確認する必要があるが、特定しづらい場合も多く難易度が高い。客観的事実の検証や、対象への取材など、時間と手間をかける必要があるが、偽記事と断定するのは難しい場合も多い。

 SNS最大手のFacebook社は、ファクトチェック機関と連携し、信頼性が低いとされる記事をシェアする際に警告画面を出す新機能を発表しているが、発言権の侵害になる可能性もあり賛否が分かれている。

 偽ニュース記事を拡散させない方法は、自分自身が意識を高め、真偽の程が疑わしいものや、出典が明確でない記事は安易にシェアしない等のリテラシーを高めていくしかない。(2017/01)




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「新語」
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