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井戸水
【いどみず】


冬に井戸水があまり冷たくないのは、夏の名残?

土地の表面は、昼は太陽に温められ、夜は熱が失われるため、表面上は一日温度差がかなりある。ところが、土地は熱を伝えにくい性質があるので、地下深部にいくほど温度変化少ない。たとえば、地表は夏と冬とでは三〇度以上もの温度の差があっても、地下メートルまで下がるとわずか約二度、七メートルでは約〇・五度、一〇メートル以上深さになると一年中ほとんど温度は変わらず、常に一定しているのだ。さらに興味深い点は、最高最低示す地温深さによって時期的なずれがあるということだ。つまり、夏の高い温度が深部まで伝わっていくには時間がかかるので、地表の最高温度示す時期が八月上旬であるのに比べ地下メートル最高気温示すのは一月上旬、七メートルでは四月上旬である。逆に最低温度では、地表一月上旬地下メートル八月上旬地下メートルになると、最低気温示すのが一〇月上旬になる。これらからわかるように、土地熱の伝わる速度が遅いため、深さメートル井戸の水ならば一月下旬最も温かく、八月上旬がいちばん冷たい。その差は約二度もある。だから、炎天下真夏でも井戸水にふれると手を切る冷たさで、冬は湯気立つほど温かいのである。私たち人間にとって暑い夏に井戸水冷たいことは、天の恵みほどのありがたみがあるし、凍えるような冬に井戸水温かいのもまた同じである。しかしながら、これは五メートルほど深さがある井戸の話であって、もっと浅い井戸ではやはり冬のほうが夏よりも冷たくなる。また、五メートルよりもずっと深い井戸では一年中温度変化はほとんどない。




東京書籍
「雑学大全2」
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