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絵の具
【えのぐ】


チューブ入りの絵の具ができる前は、ブタの膀胱に詰められていた!

絵の具チューブ登場したのは一八一年ロンドン在住アメリカ画家ジョン・G・ランド発明した。これに大喜びしたのは印象派画家たち。それまでの絵の具はなんとブタ膀胱詰められていたのである。使うときには針などで穴を開けなくてはならなかったという。一度開けてしまったらふさぐこともできず、持ち運びには不向き代物だった。一九世紀後半に、モネルノアールなどによってフランス生まれ印象派絵画は、物から受け印象主観のままに描くという画法で、日本の浮世絵からも強い影響受けたとされる。大きな特徴一つに、光のとらえ方がある。そのため画家たちは、より光の動き色合い鮮やかである戸外へ出かけ、光のなかで絵を描くことを好んだ。そこで活躍したのがチューブ入り絵の具だったというわけだ。絵の具は、色のついた粉末である顔料と、顔料粒子分散して物に固着させるための媒材である展色剤からできている。水性絵の具展色剤に使われるのは、アラビアゴム、にかわ、石灰水、卵などだ。展色剤に卵やハチミツ、にかわなどを使ったものは水性とはいえ、乾燥すると溶けなくなるという特徴がある。油性絵の具展色剤としては乾性油樹脂ロウなどがある。そのほかの絵の具では、展色剤代わりに結合剤としてアラビアゴムなどを用いて棒状にしたパステルなどがある。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820107