100辞書・辞典一括検索

JLogos

21

国籍
【こくせき】


国際線の機内で生まれた赤ちゃんの国籍は?

国際的に見てみると、国籍についての意識はその国々で結構違っている日本の場合は、圧倒的に「血統重視主義」。血のつながりを重んじる傾向があるために、両親のどちらか一方日本人であればそれだけで日本国籍取得できる。たとえその赤ちゃん生まれたのが太平洋上の船の上でも、外国向かう航空機のなかでも、である。これに対してアメリカヨーロッパ多くの国は「出生地重視主義」。どこで生まれたのかが重要で、自国領土領空領海生まれ赤ちゃんには、両親国籍云々にかかわらず自国国籍与えるのである。もしも、アメリカ上空飛んでいる航空機の中で産気づいて子どもが生まれたら、両親がともに日本人であっても、申請さえすればアメリカ国籍取得できるのである。ただし、この場合日本でも国籍同時に取得することになるので、本人成人迎えるとき、アメリカ日本かどちらかの国籍選ぶことになる。では、ここで問題太平洋上など、どこの国にも所属しない公海上を飛行しているときに、万が一赤ちゃん生まれてしまったとしたら、「出生地重視主義」の考え方ではどこの国籍をとればいいのだろうか。この場合はちゃんと決まりがあって、生まれたときに乗っていた飛行機が所属している(置籍している)国の国籍与えられることになっているのだ。ちなみに「血統重視主義」の日本で、両親のどちらかが日本国籍ならば国籍与えるというようになったのは、つい最近のことで、一九八四(昭和五九)年に国籍法改正されてからである。それまでは「父の血統重視主義」で、父親外国人母親日本人場合には、日本出産しても帰化しない限り国籍が与えられなかった。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820310