100辞書・辞典一括検索

JLogos

27

縄文時代
【じょうもんじだい】


縄文人は、クッキーもつくっていた!?

万年以上前の縄文時代人々は何を食べていたのだろうか。当時本格的稲作はまだはじまっておらず、主食は種実類や根菜類中心とした植物であったことが今日では定説になっている。また、獣や魚介類なども食べていたが、全体の二五パーセント以下であったことが、内陸住む縄文人埋葬人骨調査をした結果からわかっている。木の実では、とくにドングリクリクルミ、トチの実などが大切食料だったようである。発掘調査された遺跡からは、ドングリがたくさん見つかっているからだ。おそらくこれらの実を採って貯蔵穴蓄えていたのだろう。また、ワラビフキ、豆、瓜、自然芋、粟、稗、蕎麦、麦、きのこ類、球根類コケ類なども食べていたといわれる。これらの種実類や根菜類は、エネルギー源であるデンプン多く含み身近にあってたくさんの量が採れること、貯蔵がきくものが多いこと、採集老若男女問わず比較的容易であることが多く食べられた要因であったようだが、実は縄文人製粉とアク抜き技術習得していたという。これにより、トチやドングリなどを主要な食物資源とすることができるようになり、縄文文化生活を安定することができたようである。さらに動植物の食材配合し、パン状、クッキー食品をつくっていたことがわかっている。群馬県縄文時代遺跡からは、ドングリなどをすりつぶすために使用した石皿やすり石がたくさん見つかっているのだ。安中市(旧松井田町)の行田大道北遺跡では、ドングリなどの木の実の粉でつくられた、「クッキー化石」まで見つかっている。




東京書籍
「雑学大全2」
JLogosID : 14820425