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スターリン
【すたーりん】


本名は、「ヨシフ・ヴィサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ」

レーニン死後旧ソ連最高指導者となり、独裁権力振るった人といえば、スターリンだ。「スターリン勝利大会」「スターリン憲法」など、歴史の本でも、もちろんこの名前登場する。しかし、彼の本当の名前は、「ヨシフ・ヴィサリオノヴィチ・ジュガシヴィリ」という。では、なぜ彼は本名とは似ても似つかない別の名前使い、そしてそれが本名よりも名を馳せたのだろうか。革命家たるものは政府官憲に追われるもので、なかでもスターリンは七回の逮捕歴を持ち流刑などを繰り返していた。そのため活動の最中自身守るために様々な偽名使うようになっていったのである。ダヴィド、ソセロ、イワノフ、ノワノビッチ、K・カト、コーバ、K・スタ、ソソ、ワシリーベンシノベソ、チジコフ、……、これはすべてスターリンペンネームである。ペンネームには比較的単純な名前ばかりが使われていたようだ。それもそのはず、長くてややこしい名前では、本人覚えるのに一苦労であろう。数あるペンネームのうち、彼自身がいちばん気に入っていたのが、「鋼鉄の人」を意味するスターリンだった。党中央委員となり、機関紙プラウダ』の編集などに携わった頃からこのペンネーム使用しはじめたという。その後ロシア革命立役レーニンとともに十月革命武装蜂起指導レーニン死後社会主義工業化農業の集団化を推し進めていった。党中央委員会書記長選出されると、スターリンはその地位独裁権力振るい、一九一年五月には人民委員会議長首相)までのぼりつめた。こうした活動により、スターリンという名は世に広まることとなったのである。スターリンという名はもっといえば、ペンネームではなく偽名であったともいえる。




東京書籍
「雑学大全2」
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