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ペットフード
【ぺっとふーど】


イヌとネコの味覚の大きな差

ペットフードを食べたことがあるという人もいるかもしれない。確かに見た目には人間が食べてもおいしそうに見えるものもある。しかし実際には、人間の口には合わないもののようだ。というのも、動物の種類によって味の感じ方が異なるからだ。たとえば肉食動物の場合、米などの穀物に含まれる炭水化物の味に敏感反応するよりも、肉の主成分アミノ酸タンパク質の味に反応したほうが合理的かつ効率的である。人間の場合祖先サル祖先同じように樹上でおもに果実を食べて生活していたため、果物の主成分である果糖ブドウ糖の味をおいしいと感じることが有利だったと考えられる。イヌネコ味覚人間とはどのように違うのだろう。イヌ場合、舌にある味を感じる器官である味蕾数が少ないため、あまり味に敏感ではないという。しかし甘味に対して敏感で、甘いものをとても好むそうだ。一方ネコ場合味蕾舌の先端、両脇付け根と舌全体に分布しており、とくに酸味苦味敏感な一方で甘味塩辛さには鈍感だとか。また、ネコ完全な肉食動物のため新鮮な肉を好みイヌ腐肉食べるが、ネコは食べないという。そうした理由から、ペットフードは、その動物がいちばんおいしいと感じる味をメインにつくられている。人間が食べてもおいしくないことが多いというわけだ。また、生活習慣病予防するためにも、必要な栄養適切な量だけとれるように成分調節されていることも多くその場合は味つけが薄かったりするので、もしかしたらペット自身もあまりおいしいとは思えない味に仕上がっているのかもしれない。




東京書籍
「雑学大全2」
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