粘膜ワクチン
【ねんまくわくちん】

mucosal vaccine
経口や経鼻投与などにより、粘膜上での局所免疫が期待できるワクチン。病原体は多くの場合、体のどこかの粘膜から侵入する。したがって、粘膜面で免疫機構が働くことは、優れたワクチン効果が得られることになる。さらに、局所だけでなく、全身性の免疫も十分期待できる。ただ、免疫力が弱いという欠点もあるので、免疫力を強化するような補助物質やワクチンをうまく透過させたり、持続的に作用させるなどの工夫が必要である。ワクチンとなる抗原物質だけでなく、抗原物質をコード(指定)するDNAを利用したワクチン(DNAワクチン)や植物に作らせた抗原物質(植物ワクチン)などの方法がある。

![]() | 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14825811 |