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COO


Chief Operating Officer

 CEO(最高経営責任者)は企業戦略の策定、経営方針の決定といった長期的な経営事項に関わる責任を負うのに対し、COO(最高執行責任者)はCEOによって決められた事を実施する最高責任者である。またCFO(最高財務責任者)は財務担当の執行役員で、その権限と責任はCEOと並んで大きい。米国では1990年代、機関投資家などからの圧力により、彼らの利益代表である社外取締役取締役会で多数を占めた結果、株主の利益に沿って大胆に経営を進めることのできるCEOの出現が期待され、CEO取締役会会長を兼任するのが一般的になった。ところがこの兼務によって1人に権限が集中し、経営陣を監視するという取締役会会長本来の機能が十分果たされなくなる危険性が伴う。事実、エンロン事件を始めとした不正会計などの一連の不祥事が発生し、改めて取締役会会長とCEOの分離が企業統治改革の一環として提示された。また、2002年に施行された米国企業改革法(サーベンス・オクスレー法=Sarbanes‐Oxley Act of 2002)は、企業価値の最大化に経営責任を負うCEOとそのパートナーであるCFO対して財務諸表に虚偽のないことを保証するための署名をさせるなど、これまで以上に厳しい責任を課した。




朝日新聞社
「知恵蔵2009」
JLogosID : 14844714