DSL
Digital Subscriber Line
DSLとは、一般的なアナログの回線を使い、高速通信を実現する技術。様々なバリエーションがあるが、現在は電話回線を使った「ADSL」が主流。ADSLの場合、インターネット網への情報送信(上り)と情報受信(下り)速度が異なっており、上りは数百k(キロ)bpsから5M(メガ)bps程度だが、下りは最大50Mbpsとより高速。一番の特徴は、一般的な電話回線を使うため、宅内に新たな回線を引き込む工事が不要であること。電話回線上で、音声通話に使う帯域とは違う周波数を使い、電話局舎までの間で高速通信を行う。電話局舎にはインターネット網への接続回線が用意され、そこに接続する形で家庭からのブロードバンド接続を実現している。ただし、電話局舎からの距離や利用している電話回線の品質により通信速度が劣化しやすい性質があり、カタログにうたわれる通りの速度が出ることは少ない。最も高速なサービスを使った場合でも、数Mbpsから20数Mbps程度となるのが一般的。2000年に総務省が規制緩和と競争促進の方針を打ち出し、01年にソフトバンクが低価格サービス「Yahoo! BB」を開始したことから、各社の競争が激化。日本でのブロードバンド回線普及に大きく貢献した。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14847560 |