全訳古語辞典 あ行 あ 46 新たなる月【あらたなる-つき】 鮮やかに照り輝く月。特に、陰暦八月十五日の月。中秋の名月。[例]「今宵(こよひ)のあらたなるつきの色には、げになほ我が世の外(ほか)までこそよろづ思ひながさるれ」〈源氏・鈴虫〉[訳]「今夜の鮮やかに照り輝く月の色からは、なるほどまことにこの世の外までのことが次々と思い浮かんでくることだ」<参考>中国唐代の詩人・白居易(はくきょい)の詩句「三五夜中新月の色、二千里外故人の心」に基づく語。 東京書籍「全訳古語辞典」JLogosID : 5071022