働く
【はたら・く】

[自][カ四]か/き/く/く/け/け
[1]動く。身動きする。
[例]「馬いかが思ひけん、足をととのへてはたらかず」〈平家・一〇・千手前〉
[訳]「馬はどのように思ったのだろう、足をそろえて動かない」
[2]仕事をする。
[例]「常に歩(あり)き常にはたらくは、養性(やうじゃう)なるべし」〈方丈〉
[訳]「いつも歩きいつも仕事をするのは、健康に努めるためにはよいはずである」
[3](心が)動く。動揺する。
[例]「またも慕(した)ふことあらば、心もはたらき候ひぬべし」〈平家・一〇・横笛〉
[訳]「(別れた横笛という女性が)もう一度慕ってくることがあったら、(私(=滝口入道)の)心も動揺してしまうでしょう」

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5071679 |