為さす
【せ・さす】
((動詞「す(為)」の未然形+使役・尊敬の助動詞「さす」))[1]〔「さす」が使役の意の場合〕させる。やらせる。
[例]「あの扇の真ん中射て、平家に見物せさせよかし」〈平家・一一・那須与一〉
[訳]「あの扇の真ん中を射て、平家に見物させろよ」
[2]〔「さす」が尊敬の意の場合。「せさせたまふ」などの形で〕なさる。あそばす。
<参考>「せさす」は、他に「使役の助動詞『す』の未然形+尊敬の助動詞『さす』」の場合もあるので注意する必要がある。→せさせたまふ
 | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5084448 |