安からず
【やすから・ず】

((形容詞「やすし」の未然形+打消の助動詞「ず」))[1]胸の内が穏やかでない。おもしろくない。
[例]「徳大寺、花山院に超えられたらむはいかがせむ、平家の次男に超えらるるこそやすからね」〈平家・一・鹿谷〉
[訳]「徳大寺殿や、花山院殿に(昇進を)追い越されるのは仕方がないが、平家の次男(=平宗盛(むねもり))に追い越されるのはおもしろくない」
[2]気が落ち着かない。不安だ。心配だ。
[例]「これを世の人やすからず憂(うれ)へあへる、まことにことわりにも過ぎたり」〈方丈〉
[訳]「これ(=遷都)を世の中の人々が不安で心配し合ったのは、まことに当然すぎることであった」

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5090771 |





