麻布町
【あざぶちょう】
(近代)昭和36年~現在の羅臼町の行政字名。もとは羅臼村の一部,於尋麻布(おたずねまつぷ)・立苅臼。江戸期にはタツカルウシなどの地名が見える。地名は,精神川のアイヌ語名オタッニオマプ(川尻に樺の木があるものの意)に御尋麻布(おたずねまつぷ)の漢字をあてたことによる。昭和36年標津(しべつ)営林署麻布担当区事務所が羅臼担当区事務所から分離して当地に置かれ,中標津営林署八木島担当区事務所となる。同43年麻布児童遊園地造成。昭和29年於尋麻布漁港は第1種漁港に指定される。主な漁業種類はサケマス定置網・スケソウダラ刺網・カレイ刺網・雑刺網。同56年の登録漁船(動力船)は296隻,1,077t,利用漁船(動力船)は271隻,682t。漁港の整備が遅れているため,松法港を利用することが多い(羅臼町史2)。水揚量は昭和50年3,160t,利用漁船278隻。同53年水揚量3,444t,利用漁船285隻(羅臼町の水産業)。世帯数・人口は,昭和42年87・437,同55年127・462。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7000261 |