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小樽別院
【おたるべついん】


小樽市若松1丁目にある寺。浄土真宗本願寺派。本尊は阿弥陀如来。安政3年,京都西本願寺が江戸幕府の蝦夷地再直轄化を機に,寺社奉行に宛てて蝦夷地布教を出願し,翌年陸奥国下北郡川内村願乗寺(青森県川内町)の住職堀川乗経を派遣した。渡道後,乗経は箱館とともに小樽内へ着眼し,寺地としての用地1万坪の借用を願い出て,新地に本願寺休泊所を造立したのに始まる。安政5年に本願寺掛所願乗寺と改称。明治7年に現在地へ移転し,同10年に本願寺小樽別院と号した。創建時には越前国出身の和田無慝を留守居とした。明治10~20年代は寺運はやや衰微したが,明治26年頃の檀家数は2,875人。明治33年,当別院維持を目的とする両全会が組織されたため,寺勢は隆盛に赴き,同40年私立実践女学校を設立。昭和2年,実践女学校を双葉高等女学校と改称して輪番が校長を兼任した。戦後の学制改革で同校は小樽双葉女子学園と改称して今日に至る。現在2,500坪に及ぶ境内には幼稚園・保育園を付設している(北海道寺院沿革誌・小樽市史3)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7001546