真駒内種畜場
【まこまないしゅちくじょう】

札幌市南区真駒内にあった牧場。明治9年,開拓使の畜産振興と普及を目的に開拓使顧問の米人エドウィン・ダンが開設した。当初は,畑地32haに畜舎・牧柵を建造し,牛64頭と豚若干を飼育した。明治15年,開拓使の廃止に伴い農商務省に移管,ダンは北海道を去った。明治19年,道庁の設置に伴い道庁管轄となり,馬・羊の飼養をも行う真駒内種畜場と称した。明治26年には道庁種畜場と改称され,初代場長に村上要信が任命された。以後,北海道の畜産研究のセンター的な役割を負い発展するが,馬耕の進展と軍馬改良の任務が強まり,馬産研究に重点が置かれた。明治34年頃からは乳牛の飼育,鶏・ウサギの小家畜も導入,一般農家への貸付けや払下げも行われた。大正2年には北見支場を開設,主として馬産に力が注がれた。大正12年の第1期拓殖計画,その後の第2期拓殖計画で,牛馬100万頭計画が樹立されたのに伴い,各種家畜が改良用種畜として大量に導入され,改良センターとしての性格を強めた。昭和14年牧場経営規模は,農場用地2,848ha,牛208・馬144・豚130・ウサギ183・鶏767であった。昭和17年農業試験場畜産部となり,昭和21年には米軍に接収され,種畜場は終焉した。一帯はその後の高度経済成長期に道営真駒内団地として大きく変貌を遂げた。種畜場時代の面影は真駒内公園に沿うポプラ並木に残り,また地下鉄真駒内駅から真駒内川に向かう真駒内中央公園の一角にエドウィン・ダン記念館があり,当時の資料等を伝える。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7008212 |





