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小向
【こむかい】


旧国名:陸奥

馬淵(まべち)川左岸の丘陵地に位置し,支流猿辺川(小向川)沿岸の沖積地馬淵川への合流地点一体に立地。地名の由来は定かではないが,向はアイヌ語のムクアップに由来し,あそぶ草の意で,食用草からくるという。隣接する大向に対応する。馬淵川と猿辺川の合流付近には縄文時代の遺跡が多く,前期の馬場遺跡,晩期の鱒沢・村中遺跡があり,標高100m付近の台地上や狭い谷間に多くの出土遺跡が見られる。戦国期には三戸南部氏の本拠地であったと考えられ,地内の字正寿寺にある本三戸城(聖寿寺館)を居城としたのは大永3年といわれる(邦内郷村志)。24代晴政がここを居城とした天文8年6月家臣赤沼備中の放火により焼失し(祐清私記),その後永禄年間三戸城(現三戸町)が築城され居城となった。天正18年三戸城が正式の居城とされるに及んで,本拠地としての地位を失った。しかし南部氏の旧地として墳墓の地となり,26代信直,27代利直,その四男利康の墓所が設けられた。古町は本三戸城,またはそれ以前の居城といわれる馬場館の城下とみられ,本三戸と称された。慶長19年4月19日の南部利直充行状に「小向領親跡目百弍拾九石弍斗九升無相違令扶助候」と見え,小向才二郎が利直から当地で129石余を安堵されている(熊谷章一氏採集文書/岩手県戦国期文書Ⅰ)。
小向村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
小向(近代)】 明治22年~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010946