御山
【おやま】

旧国名:陸奥
桂清水とも称した。馬淵(まべち)川支流安比(あつぴ)川の中流右岸の河岸段丘に位置する。地層は主として新生代第三紀層中新世で構成されている。地名の由来は,平安期以来の古刹八葉山天台寺のある山を御山と称してきたことにちなむ。また,中世以来,天台寺境内の霊泉にちなんで桂清水とも称され,元中9年の天台寺鐘銘に「桂泉」,「永正五年馬焼印図」(古今要覧稿)に「桂清水」とある。地内には,縄文式土器・土師器・須恵器の包含地が分布している。また新生代第三紀層中新世四ツ役層の化石が多量に産出する。天台寺は神亀5年草創と伝えるが,平安後期頃北辺の天台別院のようなものとして始まったものであろう。寺内には,11世紀頃の国重文鉈彫一木彫聖観音菩薩立像・十一面観音菩薩立像や薬師・阿弥陀如来像などがある。聖観音菩薩立像は,神奈川県の日向薬師三尊像などと並んで鉈彫像の代表的傑作とされる。祭典は春秋の2回。福島県から始まる奥州三十三観音および糠部(ぬかのぶ)三十三観音の詣り納めの第33番札所であり,近年観音詣り巡礼が再び盛んになっている。
【御山村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
【御山(近代)】 明治22年~現在の大字名。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7014040 |





