賀美石神社
【かみいしじんじゃ】
加美郡式内社二座のうちの1つと伝えられる。古くは八衢(やちまた)(谷地森)に鎮座し今石神社とも呼ばれた。南北26間・東西25間の社地を有し加美郡総鎮守とされていた。猿田彦命を祭神とするのは後世のことで,本来は石神社の名もあるごとく,巨石を神体とする神体石神であって,この巨石信仰中心に加美郡古代の心が統一されていたので,郡総鎮守とされたものであろう。旧社地に残る神座石がその加美石巨石信仰の名残である。大正4年谷地森村内の八坂神社・神明社・八幡神社と合祀され,八坂神社の地に賀美石神社も移転。旧社地には神座石を残すのみである。現在の本殿は安永8年造営,拝殿は明治12年造営のものである。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7017288 |