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六道の辻
【ろくどうのつじ】


仙台市の北目町通と清水小路の交わる付近にあった辻名。「仙台萩」には「清水小路の北の留りの六方六筋に割れたる巷(ちまた)なれば六道の辻という。又或説に来世への六道を表し,此所へ仏を立てるゆえに六道という」と記されている。ここに示されている六方六筋とは東五番丁・東六番丁・北目町通(2筋)と清水小路が,町中堀によって中央で二分されて2筋と数えられての計6筋である。このように複雑な交差点ができたのは,東五番丁が国分町・南町の基準道路に並行して割り出されたのに対し,東六番丁は南方の荒町と直交する形でつくり出されたことに原因があり,普通の四辻に東五番丁が割り込む形になった結果である。この6道路交差の事実に,仏教説話が結びついてこの名が生じたものと思われる。その後鉄道開通によって,仙台駅敷地に取り込まれ,さらに清水小路の道路改修などにより完全にその姿は消えた。この地にあったといわれる六地蔵も,新寺小路竜川院に移転された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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