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藤井新田村
【ふじいしんでんむら】


旧国名:出羽

(近世)江戸期~明治9年の村名。庄内地方,庄内平野北部,庄内高瀬川右岸に位置する。地名の由来は,文化3年に当村を開発した藤井伊兵衛の名による(飽海郡誌)。飽海(あくみ)郡のうち。庄内藩領。遊佐郷に属す。当村は,庄内藩郡代白井矢太夫の発起で,致道館の学田として開発したが成功しなかった。その後,文化3年平田郷古荒新田村藤井伊兵衛が私財をあてて開発したが失敗し,下当(しもと)村肝煎菅原伊七がこの事業を継続し成功した。肝煎伊七の養子善蔵は鍬頭となって入植し,父とともに尽力した。当村は下当村から白山冥利大権現を守り本尊として勧請し,鎮守とした。のちに社名を白山神社と改め,伊邪那美命ほか3神を祀り,昭和5年には白井矢太夫を祭神に加えた。幕末期の「荘内要覧」では無高,家数21軒。鶴岡県を経て明治9年山形県に所属。同年上野新田村・広野新田村と合併して白井新田村となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7027340