十綱橋
【とつなばし】
福島市飯坂温泉街の中心を流れる摺上(すりかみ)川に架かる長さ50mたらずのアーチ式の鉄橋。かつて大鳥城主の佐藤基治が摺上川に架かる藤づるの橋を切り落としたという故事もあり,明治8年に宮中吹上御苑の吊橋を模して10本の鉄線で支えられた優雅な吊橋が造られ,これにちなんで十綱橋と名づけられた。大正4年鉄橋となり現在の姿となった。その後昭和40年に大補修が加えられた。現在は温泉街を行きかう自動車や人で交通量が多い。この橋から見える温泉街の眺めはよく,飯坂温泉のシンボル的存在である。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7032588 |