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漆窪
【うるくぼ】


旧国名:上野

赤城山南西の裾野部に位置する。嘉吉年間頃から永禄末年までは長尾氏領,天正18年から寛永12年までは平岩主計頭親吉領(漆窪村誌・富士見村誌)。地内字上城に漆窪城跡がある。北から南に向かって突出した舌状台地の末端に,三条の堀切りをもって3つの郭を設けた丘城で,台地の上場が広いので,堀切りの長さは150mに及ぶ。「前橋風土記」に「長尾大膳が居る所なり」と記されているが,大膳は石倉城主長尾景善の弟で,長尾大善の養子となって石倉から当地に移り,大膳を襲名したと上野(こうずけ)伝説にある(富士見村誌続編)。かつて地内に御用水と称した川跡がある。弘治年間頃城主長尾大膳の新開したものという。水源は石井沼の窪川の水を樺沢の地から分割して市之木場,北漆窪を貫き,上漆窪において二分し,1つは上の城を通して中堀川に流し,1つは榎畑,宿原,下宿原(昔の町跡)の中央を通じて引田に流し入れたと伝えられる(漆窪村誌)。
漆窪(中世)】 戦国期に見える地名。
漆窪村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
漆窪(近代)】 明治22年~現在の富士見村の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7044653