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新潟県
【にいがたけん】


(近代)明治2年2月22日~7月27日の県名。新潟府が改称して成立。県域は新潟町のみ。知事には新潟府判事であった楠田英世が任命され,開港場である新潟町における外交を主として司った。明治2年7月27日水原(すいばら)県の一部となる。(近代)明治3年3月7日~現在の県名。水原県が改称して成立。県庁は新潟町に置かれた。成立時の県域は,蒲原・岩船の2郡内の明治新政府直轄地。明治3年7月政府は新潟港周辺に直轄地を集中し,また飛地を整理するために,諸藩領との村替えを行った。その結果は旧高20万1,602石のうち据置高6万8,085石,上地高は13万3,517石でその代地として新発田(しばた)藩から8万4,882石,村上藩から4万5,752石,村松藩から3,819石,三日市藩から844石を編入し,新高は20万3,382石となった。同4年11月20日新発田県・村上県・黒川県・三日市県・村松県・峰岡県を合併し,ここに当県は蒲原(若松県に属していた東蒲原郡を除く)・岩船の2郡全域を管轄することになった。同5年大区小区制実施により管内277町・1,841村は12大区・99小区に分けられた。同6年の戸数12万3,250・人口63万7,576,石高60万石(県史通史編6)。同年6月10日柏崎県を合併して東蒲原郡を除く旧越後国全域を管轄。同年9月の大区小区改正により管内は25大区・229小区に分けられた。同9年4月18日相川県を合併して佐渡も県域に加える。これにより管内は28大区・246小区となる。地租改正では,旧反別が田・畑・宅地15万町余,山林野1万町余の民有地合計16万町余に対して,改正反別が田・畑・宅地24万町余,山林野22万町余の民有地合計46万町余となっている。同10年の主要な農業生産物の割合は,佐渡を除く越後7郡の合計では米75%,菜種5%,大豆3%,繭2%,生糸2%,茶1%。同12年郡区町村編制法により新潟区・北蒲原・西蒲原・南蒲原・中蒲原・東頸城(ひがしくびき)・西頸城・中頸城・北魚沼・南魚沼・中魚沼・岩船・古志・三島(さんとう)・刈羽・雑太(さわた)・加茂・羽茂(はもち)の1区17郡となる。この時の当県は,669町・4,303村からなり,戸数30万4,863・人口156万9,152,戸長数1,700(県市町村合併誌)。同19年福島県に所属していた東蒲原郡が編入され,ここに現在の新潟県域が確立した。同21年の小学校数は,簡易科が学校263・分場181,尋常科が学校438・分場165,高等科が学校22。明治22年市制町村制施行によりそれまでの4,360町村が1市(新潟市)45町769村に統合された。同29年雑太・加茂・羽茂の3郡が合併して佐渡郡となる。市は新潟市に続いて同39年長岡市,同44年高田市,昭和9年三条市,同15年柏崎市,同22年新発田市,同26年新津市,同29年小千谷(おぢや)市・直江津市・加茂市・十日町市・見附市・村上市・燕市・栃尾市・糸魚川(いといがわ)市・新井市・五泉市・両津市,同34年白根市,同45年豊栄市が生まれ,同46年高田市と直江津市が合併して上越市が誕生した。平成8年横越村が町制施行,同13年新潟市と黒崎町が合併。市町村数は,明治34年の大合併により1市48町408村となり,大正13年には3市410町村,昭和8年には3市400町村,同28年には7市51町326村となり,同30年前後に実施された市町村合併を経て,同31年には19市45町79村に統合され,平成13年現在は20市56町35村の合計111自治体からなる。戸数・人口は,明治22年29万6,727・172万6,146,大正5年31万3,115・194万8,700。世帯数・人口は,昭和15年36万524・210万6,768。同40年の人口239万8,931。平成12年の世帯数・人口は78万3,615・248万2,386。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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