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狼煙
【のろし】


旧国名:能登

狼烟とも書き,「ぬるし」ともいった。能登半島北東端,禄剛(ろつこう)崎付近に位置する。地名の由来は,地内にある山伏山について「元は鈴ケ岳と言えり,渡海の船難風に出合,三崎権現に祈るに火見ゆる也。夫より山を見て難をのがるると也。依て狼煙の名あり」と記す(能登名跡志)が,「石川県地理詳説」には「王政のむかし,海上警備の為めに,烽火を設けし旧跡とす」とあり,「珠洲市史」も古代の烽説をとる。地内にあったという狼煙城について「三州志」では「其遺跡ありといへども不詳」と記し,文化12年郡方書上には「狼煙村,往還の海へ指出たる地。地形城山の形に似申候へ共,城跡と申伝無之」とある。地内に横山遺跡がある。
狼煙村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
狼煙(近代)】 明治22年~昭和29年の大字名。
狼煙町(近代)】 昭和29年~現在の珠洲市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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