100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

大嵐
【おおあらし】


旧国名:甲斐

甲府盆地西部,御勅使(みだい)川が西部山地から盆地に流れ出す渓谷の北岸に位置する。集落は,高位段丘上の傾斜地に位置していたが,昭和期に入って御勅使川原の耕地に分散移住した。地名の由来は山の崩壊したところを「あらし」といい,御勅使川の浸食した岩石段丘できりたった露岩を呈している地形の特徴にちなんでつけられたといわれる(白根町誌)。この段丘上に須沢城があり,観応元年に高師冬と上杉憲顕の子能憲が争い,同城に籠った師冬は戦死している。また,善応寺廃寺前には土師遺跡があり,同寺の裏山に経塚があり,平安期の経筒などが発掘されている。台地や段丘上などに位置する当地周辺の山村をこの地方では「根方」と呼んでいる。
大嵐之郷(中世)】 戦国期に見える郷名。
大嵐村(近世)】 江戸期~明治8年の村名。
大嵐(近代)】 明治後期・大正期~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7096219