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上阿原
【かみあはら】


旧国名:甲斐

もとは「かみあらい」と読んだ(国志・市郡村誌)。甲府盆地の中央部,平等川の右岸に位置する。地名の由来は,「国志」によると,当地は甲斐に1か所だけあった伊勢神宮の所領の石禾(いさわ)御厨が置かれていたところで,伊勢神宮を延暦3年に勧請して創建したと伝えられる神明宮が地内に鎮座しているが,この宮に古くから伝わる「神逐(かみやらい)の神事」によるという。毎年12月15日に人を捕えて裸にし,神主たちが細い木の枝をもって,声をあげて追い払うという行事で,「古事記」のスサノオノミコトが神の国から追われた神話にならったものであった。「神逐の神事」が行われる村ということで「神逐の里」と呼ぶようになり,それが上新居となり,上阿原になったという。阿原と書いて「あらい」と読んだ事情について「甲斐地名考」では,上新居では新しく開拓した土地を連想させ,古い歴史をもつこの地名にふさわしくないと考えた識者が,阿原(あわら)(水害を受けやすい土地)に近い土地であるとして,呼び方を変えずに字だけを変えたとしている。
上阿原(中世)】 戦国期に見える地名。
上阿原村(近世)】 江戸期~明治7年の村名。
上阿原(近代)】 明治後期・大正期~昭和29年の大字名。
上阿原町(近代)】 昭和29年~現在の甲府市の町名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7096524