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波木井
【はきい】


旧国名:甲斐

「はきり」「はぎり」ともいい,羽切・波切・羽桐とも書く。富士川とその支流波木井川の合流点付近の,氾濫原および身延山東麓に位置する。地名は,村の西北(旧村地域)の山麓にみられるハキ(崖地),波木井川と富士川の合流点を意味するハキ(吐・流合)に由来するとも考えられるが,当地には波木井六郎実長の居址が西北の山上にあって,かつての集落もそこにあり,「岨ハシ坂」(現波木井坂)を下った所に近世の集落があることから(国志),岨端(はきり)にある村の意で,ハキ(岨・涯)が語源と思われる。西北部の身延山西縁の標高300mに位置する城山一里松と呼ばれる地には鎌倉期の波木井城跡がある。
波木井郷(中世)】 鎌倉期~南北朝期に見える郷名。
波木井村(近世)】 江戸期~明治8年の村名。
波木井(近代)】 明治後期・大正期~現在の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7098024