新子田
【あらこだ】

旧国名:信濃

香坂川下流域と，霞川下流域の平坦地に位置する。当地方では土地を開墾することを「あらこをおこす」ということから，中世の新開田に由来する地名と推定される。古墳２基が残るが，四つ塚と称されることから，古くは４基あったか。昔志賀から新子田にかけて湖があった頃，新子田の南方は湖水であったらしい。この湖は天正20年頃小諸城主仙石氏の家臣川田平左衛門が岩を割って水を流し，干拓したと伝える。この湖を前面にひかえた断崖の端を利用した鳥坂城跡と三井小学校の地を本丸とした浅井城跡があり，鳥坂城は上原伊賀守，浅井城は小林右近住と伝える（佐久天正古音図）。「三河物語」に「平尾の屋敷城，あらこの屋敷城」と見えるのがこの城であろう。
【新子田村(近世)】　江戸期～明治22年の村名。
【新子田(近代)】　明治22年～現在の大字名。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7099043