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飯田洞
【いいだぼら】


旧国名:美濃

(近世)江戸期~明治5年の枝郷名。美濃国恵那郡上(かみ)村のうち。矢作(やはぎ)川上流上村(かみむら)川に注ぐ支流飯田洞川に沿う山村。岩村藩領。各期郷帳の村高は上村として一括掲上。元禄16年の家数49,文政10年には79。明治初期には,高194石余(うち田139石余・畑55石余で,新田26石余),家数72・人数426,馬30,神社は熊野神社(恵那郡史)。飯田洞川の奥地間野(まの)には木地屋文書を所蔵する家があり,間野へのぼる途中には木地師など山に依存する人々の集落であったと推定される宇連(うれ)の集落がある。宇連と称する集落が三河国富永荘振草宇連・同国足助荘宇連等,付近に散在しており,これら地域との交流も考えられる。また元亀年間の上村合戦では当地も戦場となったと推定され,地内兼定(かねさだ)の阿寺砦一帯の山は「矢這み」と称されている。当地域は明治4年岐阜県に所属。同5年上村に併合,以後同12年からは上村飯田洞組,同22年からは上村の字となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7104373