岩村神社
【いわむらじんじゃ】

別名若宮社ともいう。恵那郡岩村町柳町にある。祭神は承久五忠臣の1人,一条宰相信能。承久3年後鳥羽院が鎌倉幕府討伐の兵を起こした時,執権北条義時は,嫡男泰時に大軍を率いさせて京都に向かわせた。一条信能は官軍の1将として幕軍と戦ったが敗れ,捕らえられ,岩村から出陣した遠山景朝に預けられ,美濃国遠山へ護送された。その後幕命により岩村相原で処刑された。信能は都に妻子を残したまま見も知らぬ遠い岩村の地で最期を遂げた。このことは「吾妻鏡」や「承久記」に述べられている。信能処刑後,里人たちはこれを悼み小祠を建て若宮社としてまつった。明治13年,明治天皇中山道巡幸の折,勅使を派遣し,祭祀料を賜った。その後社名を岩村神社とした。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7104643 |