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国道41号
【こくどうよんじゅういちごう】


名古屋市東区泉2丁目から富山市金泉寺に至る一般国道。表・裏日本を結ぶ幹線道路。延長248.1km(建設省)。県内旧起点は各務原(かかみがはら)市鵜沼(うぬま)の犬山橋右岸。現起点は名濃バイパスの完成により可児(かに)市東帷子(ひがしかたびら)。終点は吉城(よしき)郡神岡町谷字落合。県内延長187.2km。愛知県境の可児市から益田(ました)郡下呂(げろ)・萩原町境までの81.0kmは岐阜国道工事事務所管理。下呂・萩原町境から富山県境の神岡町までの106.2kmは高山国道工事事務所が管理。道筋は名古屋市―小牧市―犬山市(以上愛知県)―可児市―美濃加茂市―川辺(かわべ)町―七宗(ひちそう)町―白川町―金山(かなやま)町―下呂町―萩原町―小坂(おさか)町―久々野(くぐの)町―宮村―高山市―国府町―古川町―神岡町(以上県内)―富山市。宮村以南は飛騨川,高山市以北は宮川・高原川・神通(じんづう)川に沿って通る。飛騨街道・越中街道,のちの県道第1号岐阜富山線が母体。昭和28年5月2級国道155号(名古屋富山線)に指定。同33年9月1級国道41号と改称し,道路整備5か年計画に着工。同40年「道路法施行令の一部改正する政令」により,一般国道41号となり,同43年に全線開通。総工費750億円。国道41号は山岳道路であり,全線にわたって急峻な地形があり,宮峠・数河(すごう)峠を通り,雪崩も多発する。また市街地での交通混雑,異常気象時の安全対策等のためにバイパスおよび防災改良工事を実施している。主なバイパスは名濃・下呂・小坂・高山・国府・美濃加茂(計画中)。主要トンネルは第2七宗・下呂がある。防災設備として落石シェッド・落石防止壁・ストンガード・ロックネットを設けている。積雪対策として除雪センター設置,降雨対策として交通規制を設けている。交通規制は一般的に連続雨量120mmで通行注意,150mmで通行止となる。その区間は約75kmに及ぶ。なお,同43年8月17~18日の集中豪雨により,この国道の加茂郡白川町下山地内で多量の土砂岩石が崩れ落ち,これに遭遇したバスが飛騨川の濁流に転落して104名の犠牲者を出した。1日の交通量は美濃加茂市で1万4,100台,下呂町で9,800台,高山市で1万3,590台である。平均して貨物車類が約50%を占める。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7106079