祖父江輪中
【そぶえわじゅう】

養老郡養老町北部にある輪中。北側に杭瀬(くいぜ)川と相川・色目川が合流する遊水地があり,東側を上流で合流した杭瀬川が南流している。南西側を小畑川が南東流し,西側は蛇持(じやもち)輪中と,南東側は江月(えつき)輪中とそれぞれ堤防で接している(間に川はない)。堤内には祖父江の集落があり,杭瀬川沿いの自然堤防上に立地している。祖父江村の開発は寛永年間に行われたが,それは杭瀬川の自然堤防を中心に開発したものとみられるが,全体としては相川・杭瀬川・小畑川などに取り囲まれた低地であったため,数多くの悪水吐樋,長い悪水落江を必要とし,2,000間に及ぶ堤防によって守られていた住民の辛苦は大変なものであった。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7106875 |