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泉大津港
【いずみおおつこう】


公称は大津港。泉大津市堺泉北港に統合されている特定重要港湾の一部の旧称。奈良期には,現在の和泉市府中町地区に比定される和泉国府の外港をなしたと考えられ,中世にあっても「府中の浜」と呼ばれ,外港としての役割を果たしていた。「土佐日記」に記される小津泊(おづのとまり)は当港と思われ,大津は当時の地名である小津の転化といわれる。また「更級日記」には大津浦とある。周辺農村で縞木綿の生産が行われるようになった江戸期には菱垣廻船の寄港地であった。明治以降,泉大津に毛布をはじめとする羊毛工業が発達し,港の原材料貨物取扱量が著しく増加したので,昭和12年,当時の泉北郡大津町によって修築され,港湾面積22万6,000m(^2)の大津港となった。昭和37年から一大工業港としての整備が進められ,港湾区域が拡張されるとともに,同40年には名称を泉北港と改めた。さらに同44年には古い歴史をもつ堺港と統合されて,堺泉北港となった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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