100辞書・辞典一括検索

JLogos

22

仁和寺の渡し
【にわじのわたし】


淀川にあった渡し。現在の寝屋川市仁和寺と摂津市鳥飼下を結んでいた。「澱川両岸一覧」に,「仁和寺渡口 一番村の上にあり。河州仁和寺村より摂州嶋下郡鳥飼の下村にわたす船わたしなり。水上凡三百三十間と云」とある。当渡しは鳥飼の渡しとも呼ばれ,枚方(ひらかた)大橋と鳥飼大橋の中間にあって両岸を結ぶ交通路として意義があり,府道として扱い,ディーゼルエンジン船2艘で無料で運航していたが,淀川新橋の架橋が具体化して,昭和48年10月廃止された。慶長19年に大坂城を脱出した片桐且元は,「落穂集」によれば「玉造口を罷出,河内路に懸り,鳥飼の渡りを越て,茨木の城へ」向かったとある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7152715